腰が硬い人ほど、腰を動かす前に「呼吸」を見直してみませんか?

「腰が硬いんです。」
「ストレッチをしているのに、なかなか楽になりません。」

スタジオでも、このようなお声をよくいただきます。

もちろん、腰の筋肉が硬くなっていることもあります。

しかし私は、腰だけを見て終わることはほとんどありません。

最初に見るのは、「呼吸」です。

なぜなら、呼吸と腰は、私たちが思っている以上に深くつながっているからです。

呼吸の筋肉は、腰にもつながっています

呼吸で最も重要な筋肉は「横隔膜」です。

横隔膜は肺の下にあるドーム状の筋肉ですが、実は腰椎(腰の骨)にも付着しています。

さらに、その近くには大腰筋という深い筋肉があります。

大腰筋は脚を持ち上げる筋肉として知られていますが、姿勢を支え、腰椎を安定させる重要な役割も担っています。

つまり、横隔膜・腰椎・大腰筋は、それぞれ独立して働いているのではなく、お互いに影響し合う関係にあるのです。

呼吸が浅くなると、身体全体の動きも小さくなる

忙しい毎日やストレス、長時間のデスクワーク。

そんな生活が続くと、呼吸は自然と浅くなります。

肩だけで呼吸をしたり、胸だけが動く呼吸になったりすると、横隔膜は十分に動くことができません。

すると、胸郭や背骨の動きも少なくなり、身体は少しずつ「動かない状態」が当たり前になります。

その結果として、

「腰が硬い。」

という感覚につながることがあります。

腰だけが悪いのではなく、呼吸から始まる身体全体の動きが小さくなっているのです。

ピラティスが最初に呼吸を大切にする理由

ジョセフ・ピラティスは、呼吸をとても重要視していました。

それは「たくさん息を吸えるようになること」が目的ではありません。

呼吸を使いながら身体をコントロールすること。

その過程で、

  • 背骨がしなやかに動く
  • 胸郭が広がる
  • 体幹が自然に働く
  • 動きが全身につながる

そんな身体をつくることが目的です。

私はピラティスを、「呼吸を通して身体の使い方を学び直す時間」だと考えています。

腰だけを治そうとしない

腰が硬いから腰を伸ばす。

もちろん、それも間違いではありません。

しかし、腰だけを何とかしようとしても改善しない方が多いのは、その原因が腰だけにないからです。

呼吸、胸郭、背骨、骨盤、股関節。

身体はすべてつながっています。

だからこそ、ピラティスでは身体全体を見ていきます。

呼吸が変われば、背骨の動きが変わります。

背骨の動きが変われば、腰への負担も変わります。

そして、腰が楽になるだけでなく、立ち姿勢や歩き方まで変わっていきます。

身体は「部分」ではなく「つながり」でできています

私はいつも、「痛いところだけを見る」のではなく、「身体全体のつながり」を大切にしています。

腰痛だから腰だけ。

肩こりだから肩だけ。

ではなく、

「なぜ、その場所に負担が集まってしまったのか。」

そこを一緒に考えながら身体を整えていくのがピラティスです。

もし腰の硬さが気になるなら、一度、自分の呼吸にも意識を向けてみてください。

その一呼吸が、身体を変える最初のきっかけになるかもしれません。

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