ピラティスはなぜ「神経系のトレーニング」と言われるのか


ピラティスについて学んでいると、
「ピラティスは神経系のトレーニングです」
という言葉を聞くことがあります。
しかし、お客様からすると、
「神経系って何?」
「筋トレと何が違うの?」
と思われるかもしれません。
今日は、この「神経系のトレーニング」という考え方をできるだけわかりやすくお伝えしたいと思います。
身体を動かしているのは筋肉だけではありません
私たちは普段、「身体を動かす=筋肉を使うこと」と考えがちです。
もちろんそれは間違いではありません。
しかし、筋肉は自分の意思で勝手に動いているわけではありません。
脳が指令を出し、その情報が神経を通って筋肉へ伝わることで、初めて身体は動きます。
つまり、
脳 → 神経 → 筋肉 → 動作
という流れがあるのです。
筋肉はあくまでも実行役であり、その動きをコントロールしているのは脳と神経です。
なぜ同じ痛みや姿勢の問題を繰り返すのか
例えば、
「肩に力が入りやすい」
「猫背になる」
「腰ばかり使ってしまう」
という方がいます。
そのような方に、
「肩の力を抜きましょう」
「姿勢を良くしましょう」
とお伝えしても、数分後には元に戻ってしまうことが少なくありません。
これは意志が弱いからではありません。
脳がその身体の使い方を『正しいもの』として学習しているからです。
私たちの身体は効率化を好みます。
何千回、何万回と繰り返した動作は、自動運転のように無意識で行われるようになります。
だからこそ、不良姿勢や身体の癖もまた、脳が学習した結果なのです。
ピラティスで行っているのは再学習
ピラティスでは、
「どこが動いているのか」
「どこに体重が乗っているのか」
「呼吸はどうなっているのか」
を感じながら動きます。
これは単に身体を動かしているのではなく、
脳に新しい情報を与えている
とも言えます。
例えば、
今まで腰ばかりで身体を支えていた人が、
「股関節も使える」
「背骨も動かせる」
「お腹でも支えられる」
という経験をすると、脳は新しい選択肢を学びます。
すると少しずつ、
今までの動き方から別の動き方へと変化していきます。
これが神経系の学習です。

筋力だけでは解決できないことがある
もちろん筋力は大切です。
しかし、
・必要以上に力が入っている
・使うべき筋肉が使えていない
・タイミングが合っていない
という場合は、単純に筋力を増やしても解決しないことがあります。
例えば、運転技術が身についていない状態で馬力の強い車に乗っても、その性能を十分に活かせません。
身体も同じです。
まず必要なのは、
どの筋肉を、どのタイミングで、どの程度使うのか
を学習することです。
その上で筋力が加わると、より効率よく身体を使えるようになります。
なぜピラティスは年齢を問わず続けられるのか
ピラティスは単純に筋肉を大きくすることを目的としていません。
身体を感じる力を高め、
身体の使い方を学び、
動作の質を向上させることを目的としています。
そのため、
若い方のパフォーマンス向上にも役立ちますし、
年齢を重ねた方が、
- 転倒を予防する
- 疲れにくくする
- 姿勢を保つ
- 日常生活を快適にする
という目的にも役立ちます。
最後に
私はピラティスを、
「身体を鍛える方法」であると同時に、「身体の使い方を学ぶ方法」
だと思っています。
身体は筋肉だけで動いているわけではありません。
脳と神経が学習し、その結果として動きが生まれています。
だからこそピラティスでは、ただ回数をこなすことよりも、
「何を感じたか」
「どう動いたか」
「身体がどう変化したか」
が大切になります。
ピラティスは筋肉を鍛える時間ではなく、
自分の身体との対話を通して、より良い動きを学習していく時間。
だからこそ、「神経系のトレーニング」と呼ばれているのです。
まずは体験!













