インナーとアウター
ある方から、インナーマッスルという言い方は、これからの時代なくなる・・
と言ってた方がおられますが、
学術的には、さておいておいて、
私たちの体の筋肉は皮膚に近い部分にあるもの(形を作っているもの)
と
関節の中にあって、それを安定させて動かすもの、
もっと奥の部分のもの(きっと薄かったり、小さかったり、内臓に近かったりな筋肉)
表層から中層、そして深層へと筋肉がついています。
で、体を動かす時、骨を動かさないと動けないけど、骨自体は動かないので、それを動かそうと筋肉が働きます。
その時に、ガタガタしないようにするために、深層の方から動くように、プログラムされています。でも、
まれに、骨の具合なのか、遺伝子なのか、持って生まれて、奥から働かないプログラムを持っていたり、
また何十年も、素早く動くとかでプログラムを変えてきた方は、
深層から動くという理論の道筋がわからなくなってしまうのです。
で、深層筋を使う・・・と言いますが、私の考えですがそれを意図的に使うのは、難しく、
深層筋を支えていたとしても、それをコントロールしているよりもオートマティックなものだと思います。
私たちは、動く時、細部まで、コントロールしませんよね。
なんとなく、歩き、なんとなく、立ち上がります。
なので、プログラミングの問題なんですよ。
インナーユニットを締めて・・・とよく、ピラティス指導者はいいますが、それができているかどうかは、わからないのが現実だと思います。電極をつけるわけではないので。
でも、その後、動いてみた時に安定感を持ちながら動くことができたならば、インナーユニットが働いた・・・と結論つけられます。
ただ、その感覚を何回も何回もやっていくと、呼吸が深い時、集中した時、バランスを取れた時などピラティスの原則を守っていた時だと言えるのです。それが、ピラティスメソッド。
この体をコントロールする・・・・深層筋を意図的にできた時の条件を知っているからこそのコントロールなわけです。
現在は、ピラティス以外のトレーニングでも、インナーとアウターの関係性を使うと
色々説明していますが、それは、本当にそうなっているのかをどう見るんでしょうか。
深層が働いている確証は、何で取っているのか。
そう思うと、なんとでも言えるものになってきてしまって、とても残念です。
が、体を動かすということでは、バランスよく動かすのは、当たり前なので、
それで楽しく動かせばいい。理屈はいらない(笑)
そう思っています。
ピラティスは、100年続いたピラティスさんをはじめ、そのお弟子さんたちの先人の知識の集大成。今も発展を続けています。
私も覚悟と責任を持って、このピラティスを自信を持って伝えていけたらと思っています。
人は、わかっていても実際にできないこともある。そして、頑張ってできたとしても、自動的にしてしまうところまで、プログラムされた状態でオートマティックにできたことが「できた」に入ると思います。
指導者として、私は、
そこに対する探究に自信とこれからの課題・ライフワークとしています。
インナーとアウターの関係性は、バランス。
もちろん、どちらかだけではダメであり、50:50の公平なものでもなく、
人それぞれに違うもので、そのバランスを取るものだと思っています。
その不安定なものの中にバランスが取れた時、ニュートラルの感覚が生まれるのだと
思います。
それは、女性男性でも違うし、どんなライフスタイルかでも変わるし、
考え方でも変わると思います。
インナーだから、アウターだから・・・でなく、どれも体の一部。
人の体があるのが、自然で、そこから科学が生まれたもので、あり、
科学で人の体を作ることはできません。
もっと私たちは、見えないもの、わからないものに、対してどうして、なんでと嘆かず、
愛を持っても良いのかなって
思っています。