呼吸
ピラティスの呼吸は、大体の場合は、「胸式呼吸」と捉えられています。
もちろん、私たちは、生物学的にも胸式呼吸であり、生命維持のため、肺で二酸化炭素と酸素の交換がされています。なので、最も自然な呼吸と言えると思います。
そもそも、呼吸って、生きていれば、誰でも上手だし、目的は果たせているので問題は、ないと思うのです。が、肺は普段8分の一程度しか使っていないようです。ということは、質を高めることは可能でしょう。ピラティスで狙うのは、その質を高めるということだと思うのです。
またヨガは腹式呼吸でお腹に意識し、横隔膜を動かそうというものですが、
肺は、ただの空気袋のような形をしていて、動けないので、その周りの呼吸器筋というものが、それらを助けて空気を取り入れてくれています。
胸式呼吸とか腹式とかいうことよりも、呼吸の目的は何かと考えてみると正しい呼吸ということは、なくその質や目的を考えていくべきではないかなと思っています。
もう一度、その呼吸に立ち戻ってそもそもを考えてみると、
肺に筋肉はないため、肋骨の下にある横隔膜が下がったり上がったりすることで、肺が動くような仕組みになっています。
そして、柔らかい作りになっているので、柔らかく使うべきです。また右にだけ心臓があるため、左の肺よりも右の方の肺は少し大きく、バランスを取るには、右と左が違う状態からバランス取ることも普通なのです。
そして、肺には能的残気量というものがあり、肺に入ったままの空気があり、それが多いほど歳を言っていると言っても過言ではないのです。
機能的残気量」とは、息を吐いたとき肺の中に残る空気の量のこと。これが多いと、新しく吸える空気の量が減るので、“肺を十分に使えていない”ことになります。
そういえば、私のここ最近、体の調子が悪いなと思った時・・・呼吸がすごく浅いなと感じることもあり、呼吸って本当に大切なものなんだなと感じることが多いです。
「機能的残気量」は、老いるほど増えていく傾向にあり、老いた肺ほど、浅く速い(回数の多い)呼吸になる傾向があります。逆に「機能的残気量」の少ない、若い肺ほど、深くゆっくりした(回数の少ない)呼吸になります。老いた肺と若い肺の違いは呼吸の数にあらわれるのです。
ちょっと・・・・って感じですね。
早い呼吸とは反対に、ゆっくりした呼吸の場合は扁桃(へんとう)体が鎮静。すると副交感神経を通じて、心拍数低下・血管拡張が起こります。その結果、血流がよくなりコリや冷え症が解消すると考えられるのです。また扁桃体は、感情にも影響力を持ち、それらを刺激することによって、不安やストレスを緩和できるとも言われています。
肺は自力では伸び縮みできないただの“空気袋”のようなもの。
肺を伸縮させているのは、約15種類の呼吸筋と呼ばれる筋肉たちです。
これらが硬くこわばってしまうことが、深い呼吸ができない原因。呼吸ストレッチは呼吸筋を柔らかくし、意識せずとも、自然に深くゆっくりした呼吸ができるようになる手助けをします。
呼吸筋を柔らかくしませんか?ピラティスは、正しくこの呼吸に目を向けていくため、効果が現れてくるものなのです。
呼吸筋は、横隔膜、肋骨の間の外内肋間筋、腹筋群など
知ってるものも、知らないものもあると思いおますが、
固くなれば、呼吸が浅くなり、感情的にもイライら続くと・・・いえないこともありませんよね。
呼吸は、本当に毎日勝手にしているものだから、目を向けることはありませんが、こうやってみると本当に大切なこと。質を上げると毎日の生活にも質が上がり、
楽しくなることに、間違いないと感じます。
呼吸の質を上げてみませんか?
そして、「吐く」ことを意識してみる。
きっと違った世界が広がってくるはず