脳の可塑性

可塑性って言葉ご存知ですか?

固体に力を加えて弾性限界を越える変形を与えたとき、力を取り去っても歪(ひず)みがそのまま残る性質。塑性。

脳にも「脳の可塑性」があり。脳の神経細胞群が新たなネットワークを築き、生まれ変わることです(マクロ的可塑性)。 繰り返し練習することで一過性ではなく持続的なネットワークが構築されることです。 学習や記憶、麻痺の改善(運動学習)などがそうです。

例えば、脳血管障害(脳卒中、脳梗塞、脳出血(脳溢血))になり死んでしまった脳の神経細胞は、元に戻ることはありません。このため、記憶を司る脳の部分が死ぬと記憶することができなくなってしまい、運動を司る部分が死ぬと手足が動かなくなってしまい麻痺が残ります。 
これまでのリハビリは、麻痺してしまった手足を使えるようにするのではなく、もう一方の手足を使って生活できるようにすることを重点的に行うものでした。 
しかし、最近の脳科学の研究において、リハビリによって死んでしまった脳の神経細胞の周辺に、新たな神経回路ができることがわかってきました。学習や経験で脳細胞のシナプス結合が変わり、運動や行動に変化が現れるということが提唱されています。

これは、リハビリの一例ですが、私たちの姿勢について、または、体の動かし方にも同じことが言えます。

例えば、指が動かせなくなった人の指への神経組織が死んでしまっても、手首を動かす神経がそれを補うことができるのです。

脳は脳梁を介して左右相互に抑制しあい、均等に働けるように調整し合うという特徴があります。

なので、わかりにくいことでも何度もその動きをニュートラルで動かしていくと、他の神経組織がそれを補ってくれることが考えられます。

私たちの体って本当すごいですよね。

ピラティスは、ただのエクササイズではなく、呼吸に目を向けるため、深い呼吸により、自律神経を整えたり、またこのような脳の可塑性まで引き出すこともできます。またこの可塑性は、若々しくいられることにもつながるらしく、脳が成長していくことでもあるんですよね。

大人になれば、衰えていくことばかりと思いきや、このように成長していくところもあり、伸び代がたくさん。

若々しくいられることは、毎日の笑顔にもつながること。素晴らしい毎日のために、ぜひ、ピラティスを取り入れてみてください。

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