シニアや特別なニーズを持つ方にこそ、ピラティスのペディポールが欠かせない理由

シニアや特別なニーズを持つ方にこそ、ピラティスのペディポールが欠かせない理由

Gratz Pilates ブログより
文:リサ・マシューズ(Boditree Pilates and Healing LTD 代表・創設者)
翻訳・編集:スタジオピラティスリムーブ


はじめに

今回ご紹介するのは、私のクラシカルピラティスの先生、リサ・マシューズ(Risa Mathews) 先生による記事です。
リサ先生は、カナダ・バンクーバーにある Boditree Pilates & Healing のオーナーであり、世界的に知られるクラシカルピラティスの教育者です。

https://www.boditreepilates.ca/

私がリサ先生を知ったのはコロナ禍の時期でした。ジリアンからの紹介でした。ギロチンを教えてくださる先生を探していたので、ジリアン先生が探してくださったのです。


遠く離れたバンクーバーにいながらも、オンラインで丁寧に指導を続けてくださり、距離を超えて学びを深めることができた大切な存在です。

今回は、そのリサ先生が書かれた記事「Why the Pilates Pedi Pole is a Must When Working with Seniors and Special Needs Clients(シニアや特別なニーズを持つ方にこそ、ピラティスのペディポールが欠かせない理由)」をご紹介します。
ペディポールという、シンプルでありながら奥深いクラシカル器具の魅力を、リサ先生らしい視点で伝えてくださっています。


ペディポールとは

ペディポール(Pedipul または Ped-O-Pull とも呼ばれるこの器具)は、バンクーバーのBoditree Pilates and Healingで、毎日のように使われているピラティスアパラタス(器具)です。
ほとんどすべてのクライアントがこの器具を使用しており、その理由はとてもシンプル。

誰でも、安全に、無理なく使えるからです。

体力レベル、年齢、身体の制限、ケガや疾患の有無に関係なく、ペディポールはすべての人に開かれたピラティスの入り口。
だからこそ、シニアの方や身体に課題を抱える方にも安心して取り入れることができるのです。
特にシニアは、いきなりの仰向けが苦手であったりします。また座った姿勢でも股関節の硬さや骨盤がすぐに傾いてしまうなど、姿勢を整えることが難しかったりもします。そうすると、後ろに支柱があるペディポールは、それにもたれて、いつもの立ったり座れたりし、自分の体を知りながら、その姿勢を保とうとすることができます。


Gratzペディポールの“魔法”

ペディポールは、身体に新しい感覚を教え、筋肉を強くし、動きを変えていく魔法のような器具です。

具体的には、次のような変化をもたらします:

  • 呼吸のトレーニング
  • 首(頸椎)の負担を軽減し、姿勢を整える
  • スマホ首の改善、背骨の自然な伸びを取り戻す
  • 呼吸と腕の動きを連動させ、体幹(パワーハウス)を活性化
  • 足裏の安定から姿勢とバランスを改善
  • 骨盤底筋群の強化(尿漏れや骨盤の緩みをサポート)
  • 頭・首・肩甲骨まわりの筋肉を整え、正しい位置に導く
  • 呼吸機能の向上(長引く咳、肺炎後、ロングコロナの回復にも有効)

「今の自分」に寄り添う器具

ペディポールは、姿勢を整え、骨盤を安定させ、呼吸とバランスを整えるための頼れる味方です。
この器具の魅力は、どんなレベルの人にも合わせてくれるところ。
繰り返すごとに少しずつ身体が変わっていくのを実感できます。

リフォーマーのように複雑な構造ではなく、スプリングを直接感じながらシンプルに動けるので、初心者にも最適。(重力に伴ったスプリングなので、それを引くということは普段の生活に近い形の負荷でもあります)
また、立ったまま行えるため、背面のしなるバーが姿勢を自然にサポートしてくれます。

そして何より、Gratz社特有のスプリングと寸法設計が、ペディポールをより効果的で特別な器具にしています。


ペディポールが“自信”を取り戻す理由

クラシカルピラティスの指導者は、つい「全てのリパートリーを正確に」「美しく」行うことを目指しがちです。
でも、ペディポールの魅力はそこではありません。

この器具は、見た目の派手さはないけれど、「できた!」という小さな達成感を生み出す力を持っています。
動くたびに少しずつ体が変わる。その変化を感じることが、やがて大きな自信につながります。
そしてその自信が、他の器具や新しいエクササイズへの挑戦へと導いてくれるのです。

つまり、ペディポールは**クラシカルピラティスシステム全体をつなぐ“要(かなめ)”**のような存在。
特にシニアの方にとって、自分の変化を感じ取れるこの器具は、継続の原動力となるのです。


著者について:リサ・マシューズ

リサ・マシューズは、カナダ・バンクーバーにある Boditree Pilates & Healing の創設者。
1999年の設立以来、ダンス・教育・ムーブメントセラピーの経験を活かし、クラシカルピラティスにヒーリングの視点を取り入れながら、クライアントの痛みの緩和、ケガの回復、長期的な強さとしなやかさを育む指導を行っています。

彼女が開発した Boditree Releasework™ は、脊柱側弯症、パーキンソン病、多発性硬化症、術後リハビリなど、特別なニーズを持つ方のために作られたプリピラティス・アプローチです。
また、コンテンポラリーからクラシカルへの橋渡しとなるメンターシップコースも主宰しており、現代的な教育を受けた指導者がクラシカルの本質を理解し、深めていけるようサポートしています。

現在では、オンラインや国際的なワークショップを通じて、世界中の指導者・セラピストが彼女のメソッドを学んでいます。
リサはこれまで、ハワイ、ニューヨーク、シドニー、トロント、バンクーバー、カルガリーなどでワークショップを開催し、クラシカルピラティスの真髄を世界に広め続けています。
シモン・フレーザー大学(学士)およびマッコーリー大学(修士)を修了。
また、「All Things Pilates」(ダリエン・ゴールド氏主催)にも出演し、教育・出版・講演活動など20年以上にわたってピラティス業界に貢献しています。


おわりに

ペディポールは、どんな人にもやさしく寄り添いながら、確実な変化をもたらしてくれるクラシカルピラティスの素晴らしいピラティス器具です。
シンプルだからこそ、自分の体に目を向けることができ、また、それを扱う感覚が生まれます。ピラティス器具と体が一体となって動く感覚こそが、体のコントロールとも言えるのです。ペディポールはより日常に近い負荷だからこその、理解が深まり、初心者でもピラティスのプリンシプルの理解が深まるものだと私も思っています。


その「シンプルさ」の中に、身体と心を強く整える力が詰まっています。

リフォーマーやキャデラックの前に、まずペディポールで立つことから始めてみる。
その一歩が、ピラティスの本当の魅力を感じるきっかけになるかもしれません。

ぜひ、不安定だからこその安定感。
Grtazだからこその伝統的なこの構造とシンプルな形がピラティスエクササイズをもっと素晴らしいものに変えます。

実際、ポールがグラグラしていることや少し不安定な感じをその体で安定させて動かすことが伝統的なピラティスにおいて大事であり、
安定させてしまうと、さらに低体力者や力のない人、またピラティスを初めてするに人にはいいところもありますが、コアをコントロールして、。器具と一体化していく感覚はこれでないとわかりにくのかもしれません。

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