「評価」と「目標設定」で変わるピラティス指導

「評価」と「目標設定」で変わるピラティス指導
~安全で効果的なレッスンのために~
こんにちは。スタジオピラティスリムーブ菊田です。
私たち指導者がピラティスレッスンで大切にしていることのひとつに、「その人に合ったプログラムを提供する」という視点があります。
そのためには、レッスンを始める前にきちんと「評価」を行い、クライアントと共に「目標」を定めていくプロセスが欠かせません。
今日は、指導の質を高めるための「評価と目標設定」について、改めて考えてみたいと思います。

◆ ピラティスにおける“評価”とは?
【インテーク(初回面談)での情報収集】
新しいクライアントとの最初のステップは「知ること」。
質問票やインタビューを通して、以下のような内容を確認します。
- 既往歴や現在の健康状態
- 身体活動の履歴
- 配慮が必要な疾患や症状
- 医師の許可が必要なケースかどうか
この時点で得られる情報は、レッスンの設計図のようなものです。
【情報のレビューと整理】
情報を収集した後は、以下の点を整理しながら、最適なプログラム構成を考えます。
- リスクや運動制限の有無
- プログラム調整が必要な特別な状態
- クライアントのニーズや目標に対して適切な方針
- 観察と対話による姿勢評価(特に立位)
「どのエクササイズを選ぶか」ではなく、「なぜそれを選ぶのか」がこの段階で見えてくるのです。
◆ 身体的アセスメント:動きの“今”を正しく理解する
次に行うのが、静的・動的な身体の評価です。
- 静的評価:姿勢のパターン、筋力バランス、骨格アライメントなど
- 動的評価:動きの中での協調性、可動性、左右差、バランスなど
特にピラティスでは、“動きの質”を見ることが大切。
表面的な柔軟性や筋力ではなく、「どう動いているか」を観察する目を養うことが、指導力を高める鍵となります。
動的評価は、レッスンごとにも行なっていきますので、できれば同じ方のレッスンをさせていただけるとそれが深まっていきます。
◆ 目標設定:クライアントと未来を描く
評価結果をもとに、クライアントと一緒に目標を設定します。
- 日常生活に活かせる短期目標を設定しながら、長期的な目標へ導く
- クライアントの「こうなりたい」を引き出し、計画に落とし込む
- 優先順位をつけ、段階的にアプローチする
- 進捗を記録し、達成感を共有する
- ピラティスを通じた心身の変化や長期的効果も丁寧に伝える
目標設定は、クライアントのやる気を高めるだけでなく、指導者自身にとっても「指導の軸」を与えてくれる重要なプロセスです。
◆ 最後に:見えない準備こそが、信頼につながる
ピラティスの効果を引き出すカギは、エクササイズそのものだけでなく、その「前準備」にあります。
丁寧なアセスメントと、クライアントとの信頼関係を築く目標設定によって、レッスンの質は大きく変わります。
安全で納得感のあるレッスンを届けたいと願うすべての指導者へ。
評価と目標設定を味方につけて、あなたの指導がより深く、より伝わるものになりますように。
※養成コースでも、こうした評価法・目標設定の実践方法を学んでいただけます。
https://pilates-remove.com/training-course/
ご興味ある方は、お気軽にスタジオまでお問い合わせください。