ピラティスにおける「リズム」とは?

ピラティスにおける「リズム」とは?──原則にないけれど、すべてに関係する大切なもの

「リズムはピラティスの原則に入っていますか?」

先日、そんな質問を受けました。

ピラティスの6原則といえば、集中・コントロール・センター(体幹)・正確性・呼吸・フロー。この原則は1980年代にゲイル・アイスン氏とフィリップ・フリードマン氏が提唱したもので、現在のクラシカル・ピラティスの基礎にもなっています。

そこに「リズム」は含まれていません。

ですが──実は、ピラティスのあらゆる動きにリズムは内包されているのです。


■ リズムとは「パターン」である

ピラティスにおけるリズムとは、単にテンポの速さや拍を数えることではなく、「動きのパターン」として現れます。

  • 呼吸のリズム
  • 動作の開始と終わりのタイミング
  • 声がけのトーンや間合い
  • エクササイズに内在する流れや秩序

これらすべてが、ピラティスにおけるリズムを構成します。

つまりリズムは、身体の外から加えられるものではなく、動く人自身の中から生まれるもの。そして、それを引き出すのが指導者の役割です。


■ 声のリズムが動きに影響する

実は、指導者の声や語り方も重要です。速さや抑揚、語尾の強調や問いかけなどによって、クライアントの動きは変化します。

また、「今日はここにフォーカスしよう」といった導き方ひとつでも、リズムの質は変わります。

だからこそ、私たち指導者は「話し方」ひとつとっても、意識して磨く必要があるのです。


■ 動きにおけるリズムは人生とつながっている

人の動きにはもともとリズムがあります。歩く、走る、跳ぶ──それぞれには独自のテンポがあります。ピラティスは、そうした本来的な「リズムある動き」を取り戻すためのメソッドでもあるのです。

特に、現代は座る時間が長くなり、安定性と可動性のバランスが崩れがちです。ピラティスでは、片方の部位を安定させながら他方を動かすという構造を繰り返すことで、その両方を同時に養うことができます。


■ ハンズオンが導く「身体の中のリズム」

クラシカル・ピラティスでは、指導者が実際に触れて伝える「ハンズオン」が重要です。動きの流れや重心の移動、タイミングを、言葉だけでなく感覚として伝えるために必要な手法です。

Romana Kryzanowska(ロマーナ)氏も、これを徹底して教えていました。触れずに伝えるだけでは、真のクラシカル・ピラティスにはなりません。


■ 「今」のピラティス、そして「もともと」のピラティス

今、世の中で「ピラティス」と呼ばれているものは、もともとジョセフ・ピラティス氏やロマーナ氏が行っていた、いわゆるクラシカル・ピラティスから、時代と共に大きく変化してきたものだと思います。

ただ、私はそれを良い・悪いと評価したいのではありません。
むしろ、「本来のピラティスとは何だったのか?」を知る必要があると強く感じています。

多くのことが変化し、多様になる今の時代においてこそ、原点を知ることには価値があります。ピラティスが現代に合わせて形を変え、ここまで広まってきたのは確かに素晴らしいことです。でも私は、その変化の出発点にある本質を、どうしても知りたいと思っているのです。

だからこそ、学び続けています。

そして、今私が触れているクラシカル・ピラティスには、独特の「リズム」があります。そのリズムは、単に動きのテンポではなく、呼吸・意図・重心・心の流れが合わさったもの

それが、私にはとても魅力的に感じられるのです。
それは同時に、クラシカルなピラティス器具の存在意義にも通じていると感じています。

この「リズム」を、私自身の言葉と指導を通して、少しずつでも伝えていけたらと思っています。


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